【いくらが適正?】30代子持ちの生命保険額の考え方

突然ですが、万が一、自分が死亡したときにいくら生命保険が出るか把握しているでしょうか。

ある人は保険に入っていないから0だと答え、またある人は民間の保険に入っているから1億円だと答えることが多いと思います。

もう一歩踏み込んで、適正な生命保険額はいくらですか?と質問をしたとき、どれだけの方が答えることができるでしょうか。

多くの人はネットや周囲の人の情報を元に何となく入っていることが現状で、いまの生命保険が適正額であるかまで考慮できている方は少ないのではないでしょうか。

今回は例を使いながら、自分の適正な生命保険額の算出方法を紹介します。

前提条件

本人:35歳(会社員:標準報酬月額50万円) 妻:35歳(専業主婦) 子ども:3歳と6歳(高校まで公立、大学は私立)、持ち家有(住宅ローン4,000万円 団信有り)、妻が90歳まで生活できるように生命保険料を算出

<生活費>

生活費は食費、日用品(衣服含む)、光熱・通信費、保険料、各種維持費(車、固定資産税、修繕費積立)など家賃やローンを抜いた費用とします。

ここでは仮に、「食費6.0万/月」「日用品3.0万/月」「光熱・通信費3.0万/月」「保険料1.0万/月」「各種維持費2.0万/月」「その他2.0万/月」とすると、年間の生活費は17万/月×12カ月=「204万円」となります。

なお、実際は3人分の生活費にはなるのですが、光熱費や固定費はあまり影響もなく、出費もそれほど変わらない可能性があるため、安全側で見ることとします。

<住居費>

賃貸にお住まいの方は家賃を計上してください。今回の例は持ち家を住宅ローンで購入しているため、死亡した場合は団信で支払い免除になるため、「0円」とします。(固定資産税、修繕費等はかかりますので、生活費の方に計上しておいてください。)

<学費>

学費については国公立か私立かで大きく差が出る部分になります。また習い事をさせる予定があればそれも考慮するべきです。このサイトがまとまっていてわかりやすいので参考にしてみるといいかと思います。今回は大学のみ私立想定として、3歳と6歳の子が大学卒業までに必要な学費は「2000万円」となります。

家族が生活するために必要な総額

ここまでくればあとはざっくりと計算ができます。

生活費x必要な年数+住居費(賃貸の方のみ)+学費

=216万円x55年x0円+2000万円=1億3880万円

よし!じゃあ1億4000万円の生命保険に入ろう!

いえ、ちょっとまってください!ここまではあくまで家族が生活するための必要な総額なので、必要な生命保険の額ではありません。次項で遺族がもらえるお金を考えていきます。

遺族年金と健康保険と年金

一家の大黒柱を失えば家族全員が路頭に迷う可能性がありますが、そこは国としても補助制度があります。それが「遺族年金」という制度です。正直、仕組みは非常に複雑であるため、ここでは概算で算出をしますが、年金をしっかり支払っていれば多くの方がもらえる制度になっています。今回の前提条件では「総額8400万円」が国から支援されます。

加えて会社員であれば健康保険組合に所属しているはずですので、そこからの補助も受けられることとなります。これも人によって大きく違いますが、死亡一時金と子どもの育英資金がもらえる場合があります。ここでは「総額1500万円」もらえることとします。

会社員の配偶者であれば老齢基礎年金を受給することができますが、遺族年金を受給している場合は両方を受給することはできませんので、今回は除外となります。

生命保険でカバーする必要がある総額

以上のことを考慮した必要な生命保険は以下の通りです。

1億3880万円-8400万円-1500万円-貯金(投資資産含む)=3,980万円 となります。

これをカバーするために生命保険や収入保障保険に加入することとなります。

ただし、この生命保険は年齢を重ねるごとに必要額は減っていきますので、10年を目安に見直しをしていく必要があります。

まとめ

実は国が補償してくれる遺族年金は充実しており、それだけで相当の保険の役割を果たしています。

また過剰な生命保険に加入をしないようにするためにもライフプランのシュミレーションが必須です。

ほけんの窓口や無料のファイナンシャルプランナーなどをうまく利用して自分のライフプラン表を作成することをおすすめします。

ライフプランのシュミレーションを通して、現在の生活の振り返りができたり、老後に備えて資産形成ができるのか、もし大黒柱がなくなったときに生活していけるのかを明確にすることができます。

人生は一度きり、少しでも保険料は抑えてその分を自分の好きなことに使えるようにしましょう。

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